仮説のためのデザイン

地方の魅力に気づいてもらうためには「仮説を立てる仕組み」が重要だと考えています。

例えば、地方に移住するという行動に至るまでのプロセスは「①認知する」→「②興味を持つ」→「③仮説を立てる」→「④検証する」→「⑤確信する」→「⑥行動する」というプロセスになります。対象者がどのフェーズにいるかどうかで施策を打つ必要があります。行政などの移住促進の取り組みは「①認知する」と「②興味を持つ」、または「⑥行動する」に対する支援が多いように感じられます。しかし、このプロセスの中で特にハードルが高いのが「③仮説を立てる」というところにあります。「もしここに住むことになったら」「もしここで自分の夢を叶えられたら」という考えに至るまでには、仕事のことや家族のことを考えると今の地方の現状では仮説を立てづらい状況に思われるからです。

ローカルベンチャーラボでは、特に対象者がどれだけ仮説を立てられるかということに注力して仕組みづくりをしています。デザインリサーチ研修では、「デザイン思考の習得」と「地方創生」を掛け合わせ、仮説を立てるプロセスを組み込んでいます。デザインリサーチでは地方の課題の正しい見方を知り、その中から「こうすればいいのではないか」という仮説を立てます。そして、その仮説をもとにフィールドワークを行い、検証し、改善。確信に至るまでのプロセスをデザインしています。その過程の中で具体的に地域で自分ができるイメージが醸成されていきます。


地方移住希望者へのコディネートはより具体的に仮説を確信に変えるための橋渡しをする役割を持ちます。民泊はまずは田舎暮らしを体験してみたいという方を受け入れ、地方の可能性を感じてもらえるような体験を含めた民泊を目指しています。

合同会社『あきらめの悪い人たち』

合同会社『あきらめの悪い人たち』は山形県酒田市の日向地区を中心とした地域デザイン組織です。 中山間地域の活性化、自然環境の保全、障がい者福祉、児童福祉の課題を中心とした社会課題を地域の課題として取り組み、様々なモノとコトのデザインから生まれる多様な価値観を編集し伝えていきます。

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